私たちが住むこの母なる大地である地球を象徴する石、そしてその鮮やかな水色から癒し、母性力の向上などヒーリングストーンとして人々から愛されるクリソコラ。そのクリソコラに長い年月をかけて石英が浸透し不透明であるクリソコラがクォーツ化し透明度を増したものをシリシファイド・クリソコラと呼びます。
そしてその中でもモース硬度が高く透明度のある美しい宝石としての価値の高いものがジェムシリカと呼ばれています。宝石質として扱われるジェムシリカはとても希少で世界的にその価値はとても高く評価されています。

鉱物学的にはクリソコラカルセドニー、シリシファイドクリソコラという名称になりますが、当店では宝石としての流通名ジェムシリカとして扱っております。

ジェムシリカの主な産地としてアメリカのアリゾナ州やペルーが有名ですが今回当店ではまだ国内で流通量の少ないインドネシア産のジェムシリカを紹介させていただきます。

インドネシア産のジェムシリカはインドネシア北東部に位置する北マルク州の限られた島のみ産出が確認されています。インドネシア国内では主な流通取引の場所である産出地の隣の島BACAN ISLANDから名を取りBATU BACAN(バチャンの石)と呼ばれています。

このクリソコラが採掘されるエリアではもともと銅が採掘されていたため、他の地域から産出されるものより銅成分が多く含有されており、まさに南国の透き通ったクリスタルブルーのビーチのような非常に美しいパライバ風の青色が特徴的です。

インドネシアのユドヨノ前大統領の愛用の石で、アメリカ合衆国のオバマ前大統領がインドネシアを訪問した際にプレゼントしたことでも国民から人気が集まりインドネシア国内でも非常に高値で取引されています。

上図の右側がアリゾナ産のジェムシリカで水晶がドゥルジー状にクリソコラと共生している様が見えます。上図の左側のインドネシア産のものはクリソコラに石英が内部にゆっくりと長い歳月をかけ浸透していき徐々にクウォーツ化が進んでるように見えます。

銅の含有量やクリソコラの珪化度合いにより様々な色や透明度の原石が発掘され、多くの原石に鉄や酸化マンガン等の他の鉱物が侵食して黒色に変化した部分が多くみられるため透明度の高い青色の部分のみ原石は非常に稀で希少価値が高くなります。
発掘後にライトで照らし透明度や内包部の有無の確認などをしジェムクオリティのものを判別していきます。

今回当店が買い付けのためインドネシアを訪れた際にも現地では非常に高値で取引がされており、高品質の良い状態のものを探すのに苦労しました。また現地では英語を話せるディーラーもそれほどおらず、覚えたてのインドネシア語のみでの交渉という機会も数多くありました。

南国の秘境より発掘される美しい透明感とアクアブルーカラーを持ちあわせたの魅惑の宝石をこの機会にいかがでしょうか？

※実物の色に近づけるように撮影していますが、商品と写真とでは違った印象を受ける場合がありますのでご了承ください。

※サイズ、重さの計測は丁寧に行っておりますが多少の誤差に関しては予めご了承ください。